2025年の立春(りっしゅん)はいつ?どんなことをするの?
2025/01/09
まだまだ寒い日が続く二月ですが、カレンダーには「立春」という文字があります。
しかし、春には程遠い気候なのに本当に春なのだろうかと思ってしまいますよね。
日本には四季をさらに細かく示す「二十四節気」という考え方があり、立春・立夏・立秋・立冬は、それぞれの季節の始まりを意味します。
立春は文字通り「春が立つ日」であり、暦の上ではこの日から春が始まると考えられているのです。
実際には真冬のような寒さが残る時期ですが、なぜこの頃が春のスタートとされるのか、不思議に思う方も多いでしょう。
本記事では、二〇一九年版を大幅に加筆し、二〇二五年版として「立春とは何か」という疑問に答えていきます。
二十四節気や七十二候などと併せて、立春をより深く楽しむきっかけにしてみてください。
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立春とは何か。
二十四節気の最初で暦上の春が始まる日
立春は、二十四節気の最初にあたります。
もともと旧暦の時代には、一年の始まりを立春として考えていました。
つまり、現代の一月一日とは別に「暦の上での新年」が立春だったのです。
立春の前日が節分なのも、立春こそが本来の新年に近い位置付けだったからとされています。
まだ寒いのになぜ春かといえば、冬至と春分のちょうど中間あたりに当たるからです。
ここから日脚が伸び始め、徐々に春へ移行していくと捉えられてきました。
ただし、立春とは言っても実際には真冬の寒さが厳しい時期なので、体感的には春を感じられないという方がほとんどでしょう。
それでも暦の上では「春が始まった」という意識を持つことで、長い冬の終わりが少しずつ見えてくる感覚を味わうことができます。
なぜ立春の日にちが年ごとに変わるのか 太陽黄経と節分との関係
立春は二月四日と覚えている方が多いかもしれませんが、実は毎年同じとは限りません。
太陽黄経という、地球から見て太陽が通る道(黄道)を三百六十度に分割して角度で表したものがあり、立春はこの太陽黄経が三百十五度に達した瞬間を指します。
一年ごとに地球と太陽の位置関係が微妙に変化するため、立春の日が二月三日や二月五日になることもあるのです。
たとえば、二〇二五年は二月三日が立春になる見込みで、前日の二月二日が節分となります。
「節分は二月三日」というイメージが強い方にとっては意外でしょうが、暦上ではこうした動きは珍しくありません。
立春こそ一年のスタートと考えられていたからこそ、その前日にあたる節分で厄を払う行事が広まったというわけです。
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立春の期間にあたる七十二候 春を感じる三つのステップ
二十四節気は一年を二十四等分しますが、さらに約五日ずつ、三つに分けて七十二候(しちじゅうにこう)と呼びます。
立春にも三つの七十二候があり、それぞれが春の訪れを繊細に表しています。
以下では、その三つの候をご紹介します。
東風解凍(はるかぜ こおりを とく)
「東の風が厚い氷を解かし始める」という意味です。
まだ冷たさの残る風ですが、凍った水辺をわずかに緩ませ、春が近づいていることを感じさせてくれます。
一年の始まりを告げる大切な風と位置づけられてきました。
黄鶯睍睆(うぐいす なく)
「鶯が山里で鳴き始める」という様子を指します。
睍睆(けんかん)とは、鳴き声が美しいことを意味する言葉です。
ホーホケキョと鳴く鶯は、日本の春を告げる鳥として親しまれてきました。
魚上氷(うお こおりを いずる)
「割れた氷の間から魚が飛び出る」という意味です。
厚い氷が少しずつ緩み、水温が上昇して魚たちが活発に動き出すころを表しています。
自然界が春へ向かう第一歩として、わくわくするイメージが広がります。
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立春には何をするのか。
実は大きな行事は少ない
冬至にはかぼちゃ、春分にはぼた餅、というように二十四節気ごとに行事があるイメージが強いかもしれませんが、実は立春そのものについては特別な行事はあまりありません。
禅寺で立春の朝に「立春大吉」と書いたお札を貼る風習が知られている程度で、大半の家庭では何もしないのが現状です。
一方、立春の前日の節分では豆まきや恵方巻などが広く行われています。
かつて一年の始まりは立春とされていたため、その前日にあたる節分で邪気を払う行事が盛り上がったという背景があるのです。
節分についてはこちらを参考にしてください。

2025年の立春と節分 新しい春を意識して過ごそう
先ほども触れましたが、二〇二五年の立春は二月三日になる見込みです。
節分はその前日の二月二日となる可能性があり、「節分は二月三日」と思い込んでいた方には意外でしょう。
けれど、これは太陽黄経の角度によって日付が決まるため、決して珍しいことではありません。
まだ寒い時期ではありますが、邪気を払う節分と、新しい季節の始まりを示す立春をセットで楽しむのはいかがでしょうか。
「もうすぐ春だ」という気持ちで過ごすと、厳しい寒さの中でも希望を見いだせるかもしれません。
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まとめ
二月の初めは一年で最も寒い時期の一つですが、暦の上ではここを春の入り口と定めています。
立春の前日にあたる節分で厄を払う行事が広まったのも、この日こそがかつての新年だったからです。
現代では節分のほうがメジャーですが、本来は立春を迎えるための準備をする日という位置付けなのですね。
また、立春の期間中には三つの七十二候があり、自然界が春に向かうステップを示しています。
例えば東風解凍や黄鶯睍睆、魚上氷など、どれも春が少しずつ動き出すイメージがあり、季節の変化をロマンチックに捉えられます。
二〇二五年においては、立春が二月三日になる見込みで節分が二月二日という可能性が高まります。
毎年同じ日ではないことを認識しながら、ぜひ暦の上の春を感じてみてください。
寒さのピークを乗り越えれば、やがて本格的な春が訪れます。
立春をきっかけに気持ちをリフレッシュし、心も体も軽やかに新しい季節を迎えましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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