立冬とは何か 冬のはじまりをできるだけわかりやすく解説
2025/01/20
秋の名残が薄れ、寒さがじわじわと増してくる頃。
そんな二十四節気の一つが「立冬(りっとう)」です。
私自身、立冬という名前を聞くと「ああ、暦の上ではもう冬なんだな」と少し身構えてしまうことがありますが、実際にはまだそれほど寒くない年もあれば、早いところでは雪が見られる地域もあります。
ここでは立冬の語源や太陽黄経との関わり、気候の移り変わりや七十二候の特徴、さらには暮らしの知恵や食べ物などをできるだけわかりやすくまとめました。
本格的な冬をどう上手に迎えるか、参考にしてみてください。
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立冬とは何か
立冬は、二十四節気のうち十一月七日ごろを目安に訪れる節気です。
文字どおり「冬が立つ」、つまり暦の上ではこの日から冬に入るとされます。
太陽黄経でいえば二百二十五度にあたり、秋分(百八十度)や霜降(210度)を経て、さらに十五度進んだ位置。
ここまで来ると、日照時間も短くなり、気温もひんやりしてくるため、冬支度を本格的に始めるタイミングといえるでしょう。
ただし、地域差が大きいのも立冬の特徴で、北海道など寒冷地では初雪が降る場合もあれば、本州の温暖な地域ではまだ秋の名残りが残っているケースもあります。
私自身、このころになると「コートがないと厳しいな」とか、「そろそろ暖房の準備をしよう」と思い始めますね。
節気の語源・太陽黄経との関わり
二十四節気は、太陽が一年をかけて通る道(黄道)を三百六十度に分割し、十五度ごとに名前を付けたもの。
立冬は、黄経二百二十五度に相当するポイントで、秋の節気の最終盤を抜けて、いよいよ冬に突入すると捉えられます。
黄経二百十度が「霜降」でしたから、そこから十五度進んだ段階で「立冬」となるわけです。
私にとっては、暦上「冬のはじまり」として頭のなかで一つの区切りにしている節気ですが、現実の気温や天候とは多少ずれることも多々あります。
とはいえ、「この日を境に冬モードに切り替えてみよう」と意識づけすると、暖房器具の点検や冬用衣類の準備など、暮らしの面でもスムーズに移行しやすいと感じています。
この節気に起こる気候の変化
立冬を迎えると、日中でも風が冷たく、朝晩の冷え込みがいっそう厳しく感じられるようになるでしょう。
地域によっては山沿いで初雪が降ることも珍しくなく、平野部でも木枯らしが吹くなど、冬らしいシグナルが出始めます。
私は毎年このころになると、落ち葉が舞う風景を見ながら「もう秋も終わりだな」としみじみ思いますね。
秋の紅葉がきれいな場所でも、ピークを過ぎて落葉が増えるところが多く、「晩秋から初冬へ」という移り変わりをはっきり感じられるかもしれません。
冬の準備が足りないと、急に寒波がやってきたときに慌てることになりますので、上着やブーツ、加湿器や暖房設備などを点検するにはぴったりのタイミングだといえます。
農作物の面では、秋野菜の収穫が終盤に入り、冬野菜(大根や白菜など)がメインになりつつあるイメージ。
個人的には、鍋料理のレパートリーが一気に増える季節だなと楽しみにしています。
七十二候との関係
立冬にも、さらに五日ごと三つに区切られた七十二候が設定されています。
この時期は晩秋から冬への橋渡しを感じさせる、冷えた空気や動物の様子が描かれることが多いです。
代表的には以下の三つが挙げられます。
1.山茶始開(つばき はじめて ひらく)
ツバキの花が咲き始める時期。
紅葉が終わりつつある山野で、ひっそりとピンクや白の花を咲かせるツバキが目を引きます。
2.地始凍(ちはじめて こおる)
地面が凍り始めるころ。
まだ全面凍結ではなく、一晩冷えた翌朝に薄く凍っている、というイメージですね。
朝方の田畑を見て、白く霜が降りているのを見ると冬だなぁと感じます。
3.金盞香(きんせんか さく)
キンセンカ(マリーゴールドの仲間)などが香りを放ち始める時期。
冬に向かう寂しさの中でも、鮮やかな花や香りを楽しめるシーンがあるのは嬉しいですよね。
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関連する行事や食べ物暮らしの知恵など
立冬のころには、「冬が始まる」という意識を持つため、風邪やインフルエンザの予防を本格的に考える方も増えます。
私もこの時期になると手洗いやうがいを徹底し始め、マスクや加湿器の準備を整えるのが常です。
食べ物としては、冬野菜(白菜、大根、ネギなど)が一気に主役になり、鍋料理が増える家庭も多いでしょう。
根菜類も美味しい時期で、かぼちゃや里芋を使った煮物やシチューなどで温まるのも一つの楽しみです。
また、年末へ向けた慌ただしさが少しずつ漂うころでもあります。
クリスマスや年越しといったイベントの準備が頭をよぎるのも立冬あたりからでしょう。
私は毎年、このころから早めに年賀状や大掃除を意識しつつ、計画的に取り組もうと思うのですが、結局ギリギリになることが多いんですよね。
暖かい日が少ないので、窓拭きなど外の作業は早めに済ませるように心がけたいところです。
前の節気はこちら:
霜降
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小雪
冬の総論はこちら:
冬の二十四節気総論
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まとめ
立冬は、暦のうえでの冬のスタートを告げる節気で、十一月七日前後に訪れます。
太陽黄経二百二十五度に当たる段階で、ここから先はいよいよ寒さが本格的になると意識するのも自然な流れです。
七十二候の山茶始開、地始凍、金盞香からは、「木々が落葉し、地面が凍り始め、花は少しずつ冬の準備をする」そんな気配を読み取れます。
暮らしの中では、鍋料理や根菜をたっぷり使った煮物など、体を温めるメニューが増え、風邪予防や保湿対策が必須になってくるころ。
年末に向けて慌ただしくなる前に、暖房や衣類の準備を整え、計画的に冬を迎えるのが賢い過ごし方かもしれません。
次の節気は小雪(しょうせつ)。
さらに寒さが増して、雪の便りが聞こえてくる地域も出始めるでしょう。
秋が完全に終わり、冬らしい雰囲気を味わう第一歩が立冬。
ぜひこのタイミングで体と心を「冬仕様」に切り替えて、暖かく快適な冬を迎えてみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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