大雪とは何か 冬が本格化する季節をできるだけわかりやすく解説
2025/01/21
暦のうえで冬が深まり、冷え込みが一段と厳しくなる頃に迎えるのが「大雪(たいせつ)」という二十四節気です。
私自身、この時期になると外に出るだけで耳や指先が痛くなるような寒さを感じ、「いよいよ冬本番が来たな」という思いが強まります。
ここでは大雪の語源や太陽黄経との関わり、気候の特徴や七十二候、そして行事や食べ物、暮らしの知恵などを、できるだけわかりやすくまとめてみました。
冬を楽しむためのヒントや注意点もあわせてご紹介しますので、寒い時期ならではの魅力を一緒に見つけていきましょう。
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大雪とは何か
大雪は、二十四節気のうち十二月七日前後を目安に始まる節気です。
文字どおり「大きな雪が降る頃」という意味を持ち、「そろそろ本格的な冬将軍の到来だ」というシグナルを示す時期だといえます。
先の節気である小雪よりもさらに寒さが増し、地域によっては積雪が日常となるケースも出てきます。
太陽黄経で言うと二百五十五度付近に位置し、冬至(二百七十度)まであと少しという段階。
冬至が一年で夜が最も長いタイミングだとすると、その少し前の大雪は「いよいよ寒さがピークへと近づいていく」イメージを持たせてくれます。
私の場合、この頃になると暖房器具をフル稼働させたり、衣類をしっかり冬物に切り替えたりして、寒さ対策を強化するようになります。
文字からしても、積雪が多い地域では本当にこの時期から雪が本格化し始めることがあるので、車のタイヤ交換や雪かきの準備などが欠かせなくなるでしょう。
この節気に起こる気候の変化
大雪を迎えると、平野部でも雪が舞う日が出てくるかもしれませんし、山間部や北国では毎日のように雪景色が広がることも少なくありません。
日照時間が短くなり、昼間でも寒さを感じる時間帯が増え、人によっては厚いコートや手袋、マフラーが手放せない状態となるでしょう。
一方、南の地域では、寒さは感じつつも雪にはならないケースが多いかもしれませんが、それでも風の冷たさが増して冬らしい空気を実感できる時期だと思います。
冬の晴れ間は乾燥しやすく、肌や喉のケアが必要になるでしょうし、一方で太平洋側などでは晴天率が高まって気持ちの良い青空が見えるというメリットもあります。
私の場合、空気が澄んだ冬晴れの日に遠くの山を見渡すと、雪化粧して輝く山並みが本当にきれいで、「冬って悪くないな」と思うことが多いです。
ただし、急激に冷え込む日もあるので、体調を崩しやすい方は服装選びや暖房器具の使い方を慎重にする必要があります。
七十二候との関係
二十四節気をさらに五日ほどずつ区切りをつけて三分割したものが七十二候ですが、大雪にも三つの候が設けられています。
以下のようなイメージが描かれ、冬の深まりを感じさせてくれます。
1.閉塞成冬(へいそく して ふゆとなる)
あらゆるものが閉ざされ、いよいよ冬が完成するという意味。
私などはこれを読んで「外に出るのが億劫になる時期だな」と実感してしまいますが、冬ならではの楽しみもあるはずです。
2.熊蟄穴(くま あなに こもる)
熊が冬眠のために穴にこもる頃。
厳しい寒さをやり過ごすため、自然界の動物たちも活動を大幅にセーブするわけですね。
3.鱖魚群(さけ むらがる)
鮭が群れをなして川を遡上するという表現。
ちょうど冬の味覚として鮭がとれる時期にも重なるため、食卓に鮭料理が増えるご家庭もあるでしょう。
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関連する行事や食べ物暮らしの知恵など
大雪を迎える頃、クリスマスや年末年始も近づいてきます。
一方で、前日の節分とのつながりという点では、ここは冬のど真ん中なので特に「前日の節分」の概念はありませんが、暦のうえで新年扱いというのはむしろ立春の際。
ただ、大雪から冬至にかけて、一年で最も日が短い時期を経て年末の行事へと進んでいく形です。
農作物的には、秋の収穫が終わり、田畑はほぼお休みモードに入っている地域が多いでしょう。
その代わり、山間部などでは根菜類や冬野菜がひんやりとした気候で甘みを増し、大根や白菜などを使った鍋料理が美味しくなる季節でもあります。
私も毎年、寒い夜には鍋を囲んで「冬が来たな」と思うのが恒例です。
また、この時期からお正月を見据えて餅やおせち料理の準備を始める人もいるかもしれません。
暮らしの知恵としては、暖房器具による乾燥対策や、インフルエンザ・風邪などの感染症予防が重要になるでしょう。
加湿器を適度に使ったり、バランスの良い食事と睡眠を心がけたりと、身体を温めながら健康管理を徹底することが大切です。
雪が積もる地域では、雪かきの準備や車のスタッドレスタイヤ装着なども必要になり、冬に備える態勢を万全にする時期ともいえます。
前の節気はこちら:
小雪
次の節気はこちら:
冬至
冬の総論はこちら:
冬の二十四節気総論
トップ記事はこちら:
二十四節気を徹底解説するトップページ
まとめ
大雪は、「大きな雪が降る頃」という名前の通り、冬が本格化する節気として十二月七日前後を目安に始まります。
太陽黄経二百五十五度付近で、次の冬至へ向かう一歩手前というタイミング。
七十二候の閉塞成冬、熊蟄穴、鱖魚群などからは、厳しい寒さの中で自然界がぐっと冬モードにシフトするイメージが感じ取れます。
外気温が大きく下がり、雪がちらほら舞う地域もあれば、積雪が当たり前になる地方もあるでしょう。
暮らしの面では、暖房器具をフル活用しながら、年末年始の準備を進める時期でもあり、鍋料理など冬らしい食べ物がいっそう恋しくなるころ。
風邪やインフルエンザの予防をしっかり行うとともに、雪かきやスタッドレスタイヤの用意なども欠かせないですね。
冬が得意な人にとっては、スキーやスノーボードなど、雪を楽しむレジャーシーズンの到来ですし、苦手な人には「防寒をどうしようか」と頭を悩ませる時期かもしれません。
いずれにせよ、大雪を迎えるころに季節の深まりを改めて感じ、「冬ってこういうものなんだ」と自然を受け入れる心構えを持つのも、暦を活かした暮らしの醍醐味だと言えるでしょう。
次の節気である冬至までに、さらに寒さが増していくはずなので、体調管理や生活リズムを整えて、安心して年末年始を迎える準備を進めてみてください
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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