霜降(そうこう)とは何か 秋の終わりを告げる季節をできるだけわかりやすく解説
2025/01/19
秋の深まりを感じ始める頃、朝晩の冷え込みが増してきて「あれ、もう冬も近いのかな」と思うようになる時期はありませんか。
そんな感覚を二十四節気の観点で見ると、「霜降(そうこう)」という節気が訪れている可能性が高いです。
私自身、この霜降の名前からは「霜がおりるほど冷え込む」という意味を連想しますが、実際に朝起きて草むらを見ると、うっすらと霜がついていたりして「そろそろ冬だな」と感じる瞬間があります。
ここでは霜降の語源や太陽黄経との関わり、気候の変化や七十二候、さらに行事や食べ物・暮らしの知恵などを、できるだけわかりやすくまとめてみました。
秋の終わりと冬のはじまりをつなぐこの節気を、一緒に楽しんでいきましょう。
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霜降とは何か
霜降は、二十四節気のうち十月二十三日ごろを目安に始まる節気です。
字の通り「霜が降りる」ということを意味し、朝晩の冷え込みが進んだ結果、露がさらに冷えて霜になるイメージ。
太陽黄経でいえば「二百十度」の位置にあたり、前の節気「寒露」(一九五度)から十五度分進んだところです。
寒露が「冷たい露」でしたが、それがさらに進んで「霜」になり始めるというわけですね。
実際には地域差も大きく、南の地域ではまだ暖かさが残っているかもしれませんが、高地や北国では初霜や初雪の便りが聞こえることもあります。
私などは、この時期に冬物の上着を準備し始め、朝方の毛布を一枚追加して「そろそろ本格的に冬支度しなきゃ」という気持ちになるのが霜降です。
この節気に起こる気候の変化
霜降を迎えると、秋は一気に深まり、紅葉がピークを迎える地域も出てくるでしょう。
朝晩はかなり冷え込みが強まり、昼間はほどよい暖かさが残るという“昼夜の寒暖差”が大きくなるのが特徴。
この寒暖差があるからこそ、木々は色づきを増し、見事な紅葉を見せてくれると考えられています。
私もこの時期に山や公園へ行き、鮮やかな紅葉を楽しむのが大好きです。
また、前日の節分との直接的なつながりはあまりありませんが、暦で言うと「立春からかなり遠い季節」という位置づけなので、「一年のサイクルも終盤に差し掛かっているんだな」と意識してみると面白いかもしれません。
気候は一気に冬寄りになり、暖房やヒーターなどの準備を始める方も多いでしょう。
農作物では、稲刈りがほぼ終わり、秋の味覚が盛り上がる中で、霜が降りる地域では芋や野菜を早めに収穫しておかないと品質が落ちることも。
まさに「秋の最終段階」に近い節気といえそうです。
七十二候との関係
二十四節気をさらに約五日ごとに三つに分けたものを「七十二候」と呼びます。
霜降の七十二候では、秋の終わりと冬の入り口を象徴するような表現が並びますが、代表的なものを挙げてみましょう。
1.霜始降(しも はじめて ふる)
文字通り霜が降り始める時期を示します。
「寒露」からもう一段進んで、夜間の冷え込みが本格化するイメージですね。
2.霎時施(こさめ ときどき ほどこす)
霎(こさめ)は、細かく降る一時的な雨のことを指し、秋雨前線の影響などで小雨がしとしと降るような天気を表します。
3.楓蔦黄(かえで つた きばむ)
カエデやツタの葉が黄色や赤に色づき始めるころ。
紅葉の美しさが際立ち、秋が一層深まっているのを感じさせます。
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関連する行事や食べ物暮らしの知恵など
霜降の時期になると、秋の行事がピークを迎える地域も多いです。
ハロウィンや収穫祭、地元の秋祭りなど、家族や友人と季節を楽しむ機会が増えるでしょう。
食べ物の面では、サツマイモやカボチャ、リンゴ、柿、ブドウ、梨など、秋の果物や野菜が豊富に出回っている時期。
「焼き芋を食べてホクホク温まるのが好き」という方もいるでしょうし、鍋料理で温まるのもいいですね。
また、このころになると朝晩の冷え込みで外に出るのが億劫になることもありますが、紅葉狩りや秋の夜長のお月見など、自然を満喫する行事が多いのも秋の魅力。
夜間に外で虫の声を聴きながら散歩すると、夏とはまた違った静けさが楽しいこともあります。
暮らしの上では、そろそろストーブやこたつなど暖房器具の点検をしておくのもおすすめ。
寒さに負けず、健康に冬を迎えるためにも、服装を工夫して温度差から体を守りたいところです。
私などは、朝起きるときに布団が恋しくて仕方がなくなり、「寒いからあと5分…」という誘惑と戦う日々を過ごす時期ですね。
前の節気はこちら:
寒露
次の節気はこちら:
立冬
秋の総論はこちら:
秋の二十四節気総論
トップ記事はこちら:
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まとめ
霜降は、十月二十三日ごろを目安に始まる二十四節気で、秋が終わり冬が近づく微妙な季節の変化を示す重要な区切りです。
太陽黄経二百十度の位置に当たり、夜や早朝の冷え込みが一段と増すことで草葉に冷たい霜が降り始めるという意味合いがあります。
七十二候では「霜始降」「霎時施」「楓蔦黄」など、秋の気配がさらに色濃く深まっていく様子が表現されていて、紅葉や小雨なども含め、まさに秋の最終段階が目前に来ている感じがします。
暮らしの中では、秋祭りやハロウィンなどの行事が盛り上がり、サツマイモやリンゴ、ブドウ、柿などの秋の味覚が楽しみな時期。
また、暖房の準備をしたり、衣類をしっかり着込んだりと、冬への備えを進めるのが賢いでしょう。
次の節気は立冬。
暦のうえではここで冬がスタートすることになりますが、実際の気候はもう少し後から冬本番になるかもしれません。
それでもこの霜降のタイミングで秋の景色をじっくり味わっておくと、秋の余韻を思い切り満喫できるはずです。
ぜひ、これからの季節の移り変わりを意識しながら、紅葉や秋の実りを楽しみ、体を冷やさないよう注意して冬を迎えてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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