節分の豆まきだけじゃない! 日本各地の追儺行事を楽しもう
2025/01/25
節分といえば、多くの方が「豆まき」を思い浮かべるのではないでしょうか。
しかし、日本各地には豆をまかない形の追儺(ついな)や、地域独自の鬼退治が数多く存在します。
私自身、昔は節分といえば「鬼は外、福は内」と豆を投げるだけだと思い込んでいました。
ところが、各地の行事を調べるうちに、「こんな方法で鬼を追い払うの!?」と驚くことがたくさんあったのです。
ここでは、全国に点在する「豆まき以外」の追儺行事を実際の神社・寺院名や地域を交えてご紹介します。
同じ節分でも、場所が変わればこんなにも多彩な風習があるんだと知ると、節分がもっと面白く感じられるかもしれませんよ。
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追儺と節分の背景
追儺(ついな)とは、もともと中国で邪気や疫病を払うために行われていた儀式が日本に伝わり、平安時代には宮中で盛んに行われました。
暦の上で立春の前日を「節分」と呼び、そこに邪気祓いとして豆まきが定着したのが現代の主流です。
ただ、全国を見渡すと古来の儀式や地元の信仰が組み合わさり、豆を使わない鬼退治や神事が数多く継承されていることがわかります。
私自身、最初は「節分=豆まき」が全てだと思っていたので、こうした行事を知ると「あ、節分ってこんなにバリエーションあるんだ」と目からウロコ状態でした。
それでは、具体的にどのような行事があるのか、いくつかピックアップしてみましょう。
1. 石清水八幡宮(京都府八幡市)
鬼やらい神事
京都府八幡市に鎮座する石清水八幡宮では、節分に合わせて「鬼やらい神事」が行われます。
ここでは、巫女や神職が鬼に扮した者を退散させる儀式があり、太鼓や笛などの雅楽が響くなか、大きな弓や刀を使って鬼を外へ追い払う光景が繰り広げられるのです。
私が映像で見た限りでも、華やかな装束と緊張感のある所作が印象的でした。
豆こそ投げないものの、“鬼退治”という節分の本質を豪快に、かつ優雅に演出しているのが特徴と言えるでしょう。
地元の方曰く、「これこそ古き良き日本の宮中行事を彷彿とさせるもので、まさに追儺の原型ともいえるかもしれない」とのこと。
豆をまかない鬼退治を一度は見てみたいという方におすすめです。
2. 興福寺(奈良県奈良市)
追儺会(ついなえ)・鬼追い式
奈良県奈良市の興福寺では、節分になると「追儺会(ついなえ)」、別名「鬼追い式」が行われます。
赤鬼・青鬼・黄鬼などが登場し、法螺貝や太鼓の音が鳴り響くなかで僧侶が力強く経を唱えつつ、鬼を追い払うシーンは迫力満点。
興福寺の境内で鬼たちが暴れ回り、それを僧侶や役僧が制していく様子は、子どもが見たらちょっと怖いかもしれませんが、大人にとっても非日常を体感できる華やかな行事でしょう。
私も写真を見たときに、「こんなにカラフルで動きのある節分があるのか」とびっくりしました。
豆まきとは違う形で鬼を追い払うこの式は、奈良の古都ならではの伝統が漂い、歴史の深みを感じさせてくれるはずです。
3. 鬼鎮神社(埼玉県比企郡川島町)
鬼鎮祭(きちんさい)
埼玉県比企郡川島町にある鬼鎮神社では、「鬼鎮祭」という非常にユニークな行事が行われます。
鎮守の神様に奉納される儀式とともに、“鬼”がむしろ神社の守護者的な存在として扱われる点が興味深いところ。
豆まきは行われず、むしろ「鬼をしっかり鎮める」ための祭りとして、地域住民が盛り上がるそうです。
私が調べた限りだと、子どもが鬼のお面をかぶって練り歩き、最終的には福を招く形で行事を終えるんだとか。
「鬼=悪者」という単純な図式ではなく、鬼が地域を守る神様でもあるという考え方が垣間見え、節分の多様性をあらためて感じますよね。
4. 厳島神社(広島県廿日市市)
追儺式
世界遺産として知られる広島県の厳島神社でも、節分に「追儺式」が行われています。
社殿が海上に浮かぶ独特のロケーションだけに、そこで行われる鬼退治はまた格別な雰囲気。
巫女や神職が舞や神楽を奉納し、最終的には鬼に扮した役を退散させる流れで、大きな掛け声が響き渡ると聞きます。
観光客が多い場所でもあり、海外からの方も巻き込んで不思議な盛り上がりを見せるそうです。
私としては、海と神社の組み合わせに鬼が登場するというのが何とも幻想的で、一度現地で体感してみたいものだと感じています。
まとめ
節分といえば「豆まき」が日本全国どこでも同じ姿だと思われがちですが、実は各地域で行われてきた追儺行事には驚くほどのバリエーションがあります。
京都府八幡市の石清水八幡宮「鬼やらい神事」や、奈良県興福寺の「追儺会(鬼追い式)」、埼玉県川島町の鬼鎮神社「鬼鎮祭」、広島県の厳島神社で行われる「追儺式」など、豆をまかないスタイルから鬼を神として祭る方法までさまざま。
私自身、ネットで写真や動画を見ているだけでも、「節分ってこんなに多彩だったの!?」と目からウロコな驚きがあります。
そこには単なる邪気払いではなく、地域の歴史や神仏習合、生活の知恵など、様々な要素が交わって現在の形ができあがっているのだと感じます。
もちろん、家族で豆をまく従来のスタイルも、手軽で楽しく、子どもにとっても思い出深い行事ですよね。
ただ、もし「マンネリ気味だなあ」という方がいたら、ぜひこうした個性豊かな追儺行事に触れてみると、節分の奥深さが一段と広がるはず。
厳かな神事からポップな地域行事まで、鬼退治の方法は日本に数多く存在するんだとわかるだけでも、あなたの春の訪れが少し変わった視点で楽しめるかもしれません。
寒い時期に外出するのはちょっと大変ですが、実際にこうした鬼退治を目撃できたら、新しい発見がきっとあるでしょう。
鬼が悪者かと思いきや、地域の神として迎えられる場合もあるなんて、本当に面白いですよね。
こうしてみると、「節分=豆まきだけじゃない!」という事実が分かり、今度の節分にはぜひ近隣で行われる追儺行事を調べて足を運んでみようか、と考えていただければ嬉しいです。
鬼を退治しようが、鬼を歓迎しようが、その先にあるのは「新しい一年を迎えるための厄払い」という目的。
春までもう少しの時期だからこそ、季節の変わり目を思い切り楽しむために、一歩踏み出してみる価値があると思います。
日本各地で大切に守り継がれるこの文化を通じて、節分という行事の多彩な面白さを感じ取っていただければ幸いです
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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